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振休と代休の違いとは?法律や割増賃金の計算を社労士が解説

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5円くん

振休と代休って何が違うの?どちらも休日出勤の代わりに休むことだよね?

社労士 きた

実は違う制度で、賃金の計算も違うんだよ。

5円くん

え!?そうなんだ!

社労士 きた

詳しく解説するね!

振休(振替休日)と代休は、どちらも休日出勤をした代わりに休日を取る制度です。

ただ、これらの制度は定義や割増賃金の計算が異なり、まったく別の制度として運用されています。

振休と代休の仕組みを理解していなければ、割増賃金が支払われないなどのトラブルが発生する可能性があります。

とくに会社員に、深く関わる制度なので、正しく理解しておきましょう。

この記事でわかること
  • 振休と代休の違い
  • 振休と代休の法律
  • 振休と代休の割増賃金
社労士 きた

振休・代休は給与に関わる制度だよ!しっかり理解しよう!

振休(振替休日)と代休の違い

振休(振替休日)と代休には、明確な違いがあります。

まずは、それぞれの制度を法律と定義の観点から見ていきましょう。

振休と代休は法律で決まっていない

振休と代休は法律上で決められている制度ではなく、法的な効力がないため、会社は休日出勤をした労働者に代休を取得させる義務がありません。

しかし、振休や代休を取得しなければ、休日の法律(週1回または月4回休日を取得)に対応できない会社も出てきます。そのため、振休や代休を活用して、休日の法律に違反しないような処置が取られているのです。

なお、振休や代休の運用方法は就業規則で規定されているので、勤務先がどんな方法で運用しているか知りたい方は、就業規則を見てみましょう。

社労士 きた

就業規則を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

振休の定義

振休とは、事前に休日と労働日を入れ替える制度です。

土日休みの会社では、下図のように土曜日と木曜日を入れ替えるといった運用がされます。この場合、休日と労働日を入れ替えているだけなので、土曜日に出勤したとしても休日出勤にはなりません。

振休 定義

代休の定義

代休とは、休日出勤をした代わりに休みを取る制度です。

例を挙げると、金曜日に仕事が終わらず土曜日に出勤せざるを得ないため、代わりに木曜日に休みを取るなどのケースです。振休とは違い、休日と労働日を事前に入れ替えていないので、土曜日が休日出勤として扱われます。

代休 定義
5円くん

休日出勤する前でも代休は取れるの?

社労士 きた

基本的には取れないよ。代休は休日出勤したあとに取れるものだからね。

振休と代休の割増賃金

振休と代休を取得した際は、割増賃金が支払われる場合があります。

割増賃金は毎月の給料に大きく影響するので、ポイントをしっかり押さえておきましょう。

振休の割増賃金

休日と労働日を入れ替える振休は、休日出勤しても原則、割増賃金が支払われません。

土日を休日としている会社では、図のように土曜日と木曜日を入れ替えると、土曜日は「平日扱い」となります。そのため、割増賃金が発生しません。

ただし、振り替えによって1週間の労働時間が40時間を超えた場合には割増賃金が支払われます。

振休 割増賃金

労働基準法では、労働時間が週40時間を超えると法定外残業となり、割増賃金が発生する決まりになっています。

たとえば、週5日・1日8時間勤務の人が振休を翌週にした結果、その週の労働時間が48時間となった場合は、8時間分が割増賃金の対象となります。

社労士 きた

割増賃金を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

代休の割増賃金

休日出勤した代わりに別日を休日とする代休は、休日出勤した日の労働時間に応じた割増賃金を支払うことが労働基準法で定められています。

ただし、代休で休んだ日は賃金が支払われないため、その分の賃金が控除されるケースがほとんどです。なかには、代休を有給扱いとしている会社もあるので、勤務先の就業規則で確認してみましょう。

代休 割増賃金

たとえば、1日(日曜日)に休日出勤をし、10日(火曜日)に代休を取得した場合、1日の8時間分は休日出勤として割増賃金が支払われます。一方、10日の代休分は働いていないので、その分の賃金が控除されます。

社労士 きた

計算例と一緒に解説するね!

代休 割増賃金

図のように休日出勤をして、代休を取得した場合は4,200円(割増賃金分)が支払われることになります。なお、代休控除は毎月給与額が固定されている月給の人に適用されます。

5円くん

時給の人はどうなるの?

社労士 きた

時給の人は働いた分の賃金がもらえる仕組みだから、代休控除されないよ!

振休と代休で違法になること

振休や代休を正しく運用していない会社は、労働基準法に違反している可能性があります。違法となる可能性があるものは以下の2つです。

  • 必要な割増賃金が支払われていない
  • 休日の法律を満たしていない

必要な割増賃金が支払われていない

振休や代休で発生した割増賃金の支払いが行われていない行為は違法です。これを「未払い賃金」といいます。

未払い賃金の例
  • 振休を翌週に取得して週40時間を超えた時間分の割増賃金を計算していない
  • 代休なのに休日出勤分の割増賃金が支払われていない

とくに振休や代休が月をまたいだ場合は、会社の管理ミスが起きやすくなります。自身の給与が正しく支払われているのか、しっかり確認しておきましょう。

休日の法律を満たしていない

代休を取得せずに休日の法律(週1日または月4日の休日取得)の条件を満たしていない場合も違法です。

ただし、法律に代休の取得が義務化されていないため、代休を拒否する行為は違法ではありません。あくまでも代休を取らなかった結果、休日の法律に違反する可能性があるということです。

もし、会社の対応や制度に疑問を感じた場合は、総務や人事など給与や勤怠を管理している部署に相談してみましょう。相談しても是正されない場合は、各都道府県労働局や労働基準監督署へ相談する方法もあります。(総合労働相談コーナー

まとめ:振休と代休の違いを正しく理解しよう

振休と代休の違いは以下のとおりです。

振休 代休 まとめ

振休と代休は、ほとんどの会社で運用されています。

振休と代休の違いを理解して、働いた分のお金が正しく支払われているか改めて確認してみましょう。

  • 振休と代休は違う制度
  • 割増賃金の計算が異なる
  • 会社が正しく運用しているか確認が必要

これからも「日本人がお金に強くなることが日本を強くする」と信じて、ブログやYouTube・Voicy、学校の授業をがんばります。

それでは今日も素敵な一日を。

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