持ち家で仕事をしている個人事業主は多くいますが、持ち家でも家事按分できるのを知らずに損をしている人も多いのではないでしょうか。
持ち家の家事按分を正しく理解して、経費にできれば納税額を減らすことができます。
- 持ち家の家事按分とは
- 家事按分できる持ち家3つの費用
- 持ち家の家事按分をする際の注意点
持ち家の家事按分とは
家事按分とは、家賃や水道料金などのプライベートと、仕事で利用している出費のうち、仕事で利用した分を経費として計上する仕組みのことです。
持ち家を仕事で利用しているのであれば、経費として計上することができるので、どれほどの割合を仕事に使っているのかを確認しておきましょう。
家事按分を計算する主な方法は「面積」と「時間」があるよ!それぞれの方法を解説していくね!
面積で算出する方法
自宅の床面積から経費額を算出する場合は、仕事で使用している面積から計算することになります。
たとえば、床面積40㎡の自宅のうち、10㎡を仕事用として使っている場合は、自宅にかかる固定資産税などの25%を経費として計上できます。
仕事で使っている面積を計算すれば簡単に計算できるよ!
時間で算出する方法
自宅で仕事をしている時間で計算する場合は、1ヶ月間で仕事をしている時間の割合を求めるのが一般的です。
たとえば、1日8時間のペースで20日間働き、1ヶ月が31日間の場合は「160時間÷(24時間×31日)」で計算した割合を経費として計上することが可能です。
税務署の人に「こうやって計算しています」と説明できる根拠があることが大切だよ!
家事按分できる3つの経費
持ち家の家事按分ができる主な経費は、以下の3つです。
- 減価償却費(建物)
- 固定資産税
- 住宅ローンの金利
1.減価償却費(建物)
減価償却とは、経年劣化によって資産価値が低下した金額分を経費計上する仕組みです。
家などの資産は時間が経つにつれて価値が下がり、価値が下がる分を「減価償却費」として下図のように経費計上します。
例えば、減価償却費が138万円の持ち家を仕事で25%使用している場合は、「138万円×25%=34.5万円」を経費計上できます。
減価償却は国税庁が決めたルールで計算する必要があって、少し複雑になるよ!
2.固定資産税
1月1日に不動産を所有している人が納税する固定資産税も経費として計上できます。
例えば、その年の固定資産税が20万円で、家の25%を仕事で使っている場合は、「20万円×20%=5万円」を経費計上できます。
ちなみに火災保険や地震保険の保険料も家事按分できるよ!
3.住宅ローンの金利
住宅購入時に契約した住宅ローンの利息も、家事按分の対象となります。
例えば、年間で住宅ローンの利息が10万円かかっていた場合、家の25%を仕事用として使っていると「10万円×25%=2.5万円」を経費計上できます。
なお、ローン元金は経費にならないので、間違って経費にしないように注意しましょう。
家事按分については、こちらの記事で詳しく解説しているよ!
【注意点】事業割合が増えれば、住宅ローン控除の適用割合が減る
住宅ローン控除とは、文字通り「居住用として住んでいる」から、税額控除が受けられる制度です。事業用割合が増えれば、住宅ローン控除の割合が減ります。
事業割合が50%超の場合は、住宅ローン控除が適用対象外になります。
事業割合が10%超〜50%以下の場合は、事業割合に応じて住宅ローン控除の割合が減ります。例えば事業割合が30%ならば、住宅ローン控除の限度額は本来の額の70%相当額になるイメージです。
事業割合が10%以下の場合は、住宅ローン控除に影響はありません(全額適用可能です)
家事按分で経費が増えたとしても、住宅ローン控除が受けられないと、納税額が増えてしまうリスクが高いよ!
まとめ:持ち家の家事按分で節税効果を最大にしよう!
持ち家でも家事按分で経費計上できるものがあり、節税効果があるので、持ち家で仕事をしている場合は、家事按分を活用してみましょう。
税務署の職員に「どのように経費を計算しましたか?」聞かれたときに、しっかりとした根拠を答えられるようにしておきましょう。
また、比率を登録しておくだけで1年間の経費を自動的に計上してくれる会計ソフトもあるので、ぜひ活用してみてください。
これからも「日本人がお金に強くなることが日本を強くする」と信じて、ブログやYouTube・Voicy、学校の授業をがんばります。
それでは今日も素敵な一日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ!
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