役員は会議ばっかりで、ぼくの仕事を手伝ってくれない!毎日何しているの!
役員は会社の経営を考える人だよ。一般の従業員とは働き方が違うんだ。
でも会社では、同じような仕事をしているように見えるよ。
そう見えるけど、役割が違うんだよね。詳しく解説するね!
会社員になると、課長や部長のほかに役員と一緒に仕事をするのが一般的です。
役員と従業員は一緒に働いていますが、会社での役割が違います。
それぞれの違いを知れば「なんで役員は会議や接待ばっかりやってるんだ!仕事しろ!」という疑問がなくなるでしょう。
今回は、役員と従業員の違いを解説します。会社員として働きはじめたばかりの方は、ぜひご覧ください。
- 役員と従業員の定義
- 役員と従業員の違い
- 役員になる方法
役員は経営者で、従業員は労働者という違いがあるよ。まずはそこから理解しよう!
役員と従業員の定義
役員と従業員は、会社で一緒に働いていますが、立場や役割に違いがあります。
ここでは、それぞれの定義を解説します。
役員の定義
役員とは「会社経営で責任を持つ役職に就いている人」のことです。
会社の事業方針を決定したり、組織を考えたりなど、会社の利益を向上するための仕事をしています。
役員は、会社の代表者である代表取締役(社長)のほか、取締役会を設置する会社では3人の取締役と監査役の選任も必要です。 基本的に会社法に定義されている役職を「役員」といいます。
執行役員は取締役になるの?
執行役員は会社法に定義されていないから従業員になるよ。部長と取締役の間っていうイメージだね!
従業員の定義
従業員とは「会社の指揮命令を受けて労働を提供する人」のことです。
会社と雇用契約を結んで労働力の対価として給与をもらっている人は、すべて従業員(労働者)に該当します。
正社員や契約社員、パート・アルバイトなどはすべて従業員となります。
フリーランスは従業員ではないの?
フリーランスは会社に「雇用」されていないから従業員ではないよ。分類としては「自営業」になるね!
役員と従業員の違い
役員は、会社を経営する立場であるため、労働者に該当しません。
一方、従業員は、会社と雇用契約を結ぶ労働者であり、会社から指揮命令を受けて業務を行う立場にあります。
役員と従業員の具体的な違いは以下のとおりです。
それぞれの違いを詳しく解説します。
役割
役員は、会社の経営を株主から委任され、経営判断を担う立場にあります。会社の売上や利益を増加させることが役割であるため、経営能力に加えて、専門知識やマネジメント能力が求められます。
一方、従業員は、会社の指揮命令に従って労働力を提供する義務を負います。雇用契約や就業規則に基づいて働き、その対価として会社から給与が支給されます。
なお、新入社員であればスキルや経験は求められず、会社が給与を支払って育成するのが一般的です。
労働基準法
役員は労働者ではないため、労働時間や休日、休憩、最低賃金などを保障する労働基準法が適用されません。そのため、残業や休日出勤、有給休暇の概念がなく、労働時間に上限がありません。
一方、従業員は労働基準法が適用されるため、労働時間や休日出勤などに上限があります。働く時間が決まっており、有給休暇を取得する権利もあるため、労働者と役員では労働時間や休日などの面で大きな違いがあります。
賃金
役員は、毎月定額の「報酬」が支払われます。報酬額は、株主総会や取締役会で決定され、基本的には1年間同額です。
一方、従業員には「給与」が支払われます。給与は、労働時間や職務内容などによって決まり、スキルや経験、人事評価に応じて決定されるのが一般的です。
また従業員は、残業や休日出勤をすると割増賃金が支払われ、労働した分の賃金が毎月支払われます。
役員は残業や休日出勤の概念がないため、割増賃金が支払われません。
社会保険
役員は、健康保険と厚生年金保険に加入する義務があります。
役員であっても会社に使用される者として、健康保険・介護保険・厚生年金保険の被保険者となるためです。ただし、労働者ではないため、原則として労働保険(雇用保険・労災保険)には加入できません。
そのため役員は、失業保険や業務中の事故による公的補償がないのが原則です。
ただし、建設業の個人事業主や中小企業は一定条件を満たせば特別に加入することができます。
一方、従業員は労働日数や給与額によって加入要件があり、要件を満たしていれば社会保険に加入します。また、雇用保険や労災保険は、ほとんどの従業員が加入でき、失業や業務中の事故があった場合には給付金が支給されます。
社会保険については、こちらの記事で詳しく解説してるよ!
役員と管理職(管理監督者)との違い
管理職(管理監督者)とは、経営者と同じような立場でチームをまとめる役割を担う従業員のことです。
一般的には、部長や課長が管理職にあたります。
管理職は労働基準法の適用を受けるものの、労働時間や休日、休憩など一部が適用除外となります。ただし、役員ではないため、雇用保険と労災保険に加入でき、有給休暇も取得できます。
管理職については、こちらの記事で詳しく解説してるよ!
役員になる方法
役員になるためには、以下の方法があります。
- 出世する
- 転職する
- ヘッドハンティングされる
- 起業する
それぞれの方法を解説します。
出世する
勤務している会社で昇進すれば役員になれる可能性があります。ただし、大企業で役員になれるのは、1,000人のうち1人といわれるほど難しいです。
一般社員から管理職になり、そこから役員に昇進しなければならないため、企業規模が大きいほど競争率が高くなり、役員になれる確率は低くなります。厳しい社内の出世競争で勝ち上がった人が役員になれるといってもいいでしょう。
転職する
スキルや経験を活かして、役員候補として転職すると役員になれる確率が上がります。
「役員候補」と書いてある求人に応募し、採用後に一定の評価を得れば役員になれます。ただし、役員候補として採用されるには相応な実績と経験が求められます。現在務めている会社である程度実績を残さなければ、役員候補としての転職は難しいでしょう。
なお転職する際は、社内の実績だけではなく、副業としての実績も評価対象となる場合があります。役員になるには個人の実績を積み上げることが大切です。
転職の流れとおすすめの転職サイトは、こちらの記事で詳しく紹介してるよ!転職の流れがわからない方は参考にしてね!
ヘッドハンティングされる
会社やプライベートを通じて経営者と繋がれば、役員としてヘッドハンティング(引き抜き)される可能性があります。
ある程度の実績があり、積極的に人と交流すれば、チャンスが巡ってくるでしょう。
役員になりたい方は、日ごろから経営者と繋がれる場所に行くなど、行動することが大切です。
バーでたまたま知り合った社長さんと意気投合してヘッドハンティングされた人もいるよ!
そんなことあるんだ!人との交流は大切にしないとね!
起業する
自ら事業を立ち上げて、法人化をすれば役員になれます。ただし、立ち上げ当初は経営者というより労働者に近いため、働き方は従業員とほぼ変わりません。
事業が軌道に乗るまでは大変ですが、やりがいはあります。
なお、フリーランスで働いていた人が、売上が上がって法人化するパターンもあります。
まとめ:役員と従業員は役割や働き方が違う
役員と従業員では、役割や働き方が違います。
会社では一緒に仕事をしていても、それぞれの責任や立場が違うことを理解しておきましょう。
役員と従業員の違いを理解して会社で働けば、役員に対する見え方も変わるはずです。
- 役員は経営者で従業員は労働者
- 役員は労働時間に上限がない
- 出世や転職、企業で役員になれる
これからも「日本人がお金に強くなることが日本を強くする」と信じて、ブログやYouTube・Voicy、学校の授業をがんばります。
それでは今日も素敵な一日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ!
誰でもお金について学べるギャグ漫画を作りました
貯金、年金、保険、節税、投資、2,000万円問題…etc.を1冊の漫画で解決!
こどもから大人まで、幅広い層に愛されているお金の本です。お金について学んでほしい”家族や友人へのプレゼント”にも最適!
まずはザックリと、ギャグ漫画でお金の基礎を学ぶのがおすすめです!