暮らしと税金 PR

経費計上に必要な領収書の価値|レシートとの違いや紛失したときの対応を解説

記事内に商品プロモーションを含む場合があります
5円くん

領収書ってちゃんと保管しなきゃだめ?

大河内さん

領収書にはお金と同じくらいの価値があるんだよ!

5円くん

そうなんだ!でも大した金額じゃないけどなぁ…

大河内さん

経費を証明するためにも領収書はちゃんと保管してね!

ただの紙切れに見える領収書ですが、経費を証明する書類としてお金と同じくらいの価値があります。所得税の税率によっては、1万円の領収書が2,000円以上の価値をもつこともあります。

節税効果を高めるためにも、領収書に関する正しい知識を押さえておきましょう。

この記事でわかること
  • 領収書と経費の概要
  • 領収書の価値
  • 領収書とレシートの違い
大河内さん

確定申告や消費税申告をする人は参考にしてみてね!

↓動画で視聴したい方はこちら↓

経費とは?

経費とは、フリーランスや個人事業主の仕事に関連する支出を指します。経費でどれほどの節税効果があるのかは、所得税や消費税などの税金によって異なります。

大河内さん

それぞれの経費について詳しく見ていこう!

所得税

所得税の確定申告で経費を計上すれば、所得が減ることで納税額を抑えられます。

所得税とは、個人の所得にかかる税金で、下図のように1年間の売上から経費を差し引いた所得額から所得控除を引いた課税所得に税率をかけて算出します。つまり、経費と所得控除が大きくなるほど納税額が減る仕組みです。

経費の概要

なお、経費であることを証明するには、領収書やレシートが必要となります。

これらの書類は、確定申告の際に提出する義務はありませんが、7年間の保管義務があります。そのため、確定申告が終わったあとであっても破棄してはなりません。

もし税務調査が来たときに領収書などがなければ、経費を支払った証拠がないと見なされて納税額が増えてしまう可能性があります。

大河内さん

経費にできるかの判断方法を知りたい人はこの記事を読んでね!

消費税

原則として個人事業主は前々年の課税売上高、もしくは前年の1月1日から6月30日までの期間の課税売上高が1,000万円を超えると、消費税の納税義務がある課税事業者となります。1,000万円以下の事業者は納税義務を免除されますが、インボイス制度の登録を受けている間は課税事業者となり、消費税を納めなければなりません。

このような課税事業者は消費者から預かった消費税と、取引先に支払った消費税の差額を国に納めることになっています。

消費税の流れ

仕入・経費で払った消費税を売上で受け取った消費税から差し引くことを「仕入税額控除」といいます。消費税法上では原則、適格請求書として認められる書類を用いて、払った消費税を申告します。

領収書の価値

先述した通り、領収書は節税効果を得るためには重要な書類といえます。実際に領収書にはどのくらいの価値があるのかを所得税の観点から計算してみましょう。

所得税の税率は、下図のように課税所得金額が増えるほど税率が高くなる累進課税制度を採用しています。

所得税率表

例えば、1年間の利益が100万円のAさん、300万円のBさんの領収書の価値を比較すると、下図のようになります。

領収書の価値を具体的に知れば、領収書をしっかり保管して、適切に経費計上をする重要性を理解しやすくなります。

大河内さん

所得税の仕組みや計算方法を知りたい人はこの記事を読んでね!

領収書とレシートの違い

領収書とレシートの大きな違いは、宛名(購入者の氏名)の有無です。宛名の有無によって、経費を証明する書類として有効なのかが異なる場合があります。

大河内さん

領収書とレシートの違いは、所得税と消費税で分けて考えたほうがいいよ!

所得税

基本的に確定申告の経費の証明書類として使えるのは、領収書もレシートも変わりません。

ただし、以下の項目が明記されていない書類は、経費を証明するものとして認められない可能性があるので注意が必要です。

  1. 取引日付
  2. 支払先名
  3. 支払金額
  4. 支払者
  5. 支払内容

なお、領収書やレシートを紛失しても、クレジットカードの明細書を経費の証明書類とすることもできます。

消費税

消費税の仕入れ税額控除をするには原則、以下の項目が記載された適格請求書が必要となります。

  1. 適格請求書発行事業者の氏名または登録番号
  2. 取引年月日
  3. 税率ごとに区分して合計した対価の額および適用税率 
  4. 税率ごとに区分した消費税額等 
  5. 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

5の項目はレシートに記載されていることが少ないため、適格請求書として認められるのは領収書が必要になるケースがほとんどです。なお、以下のような事業者から受け取ったレシートは適格簡易請求書(簡易インボイス)として、仕入税額控除に活用できます。

  • 小売業
  • 飲食店業
  • 写真業
  • 旅行業
  • タクシー業
  • 駐車場業(不特定かつ多数の者に対するものに限る)

このように所得税の領収書とレシートに大きな違いがないものの、消費税においては領収書の方が経費を証明する重要な書類といえます。

領収書を紛失したときは出金伝票を発行する

領収書やレシートを紛失したときは、出金伝票を作成することで経費を証明する書類として代用できます。

経費の領収書に必要な内容

ただし、支払い先が発行した書類が極端に少なく、出金伝票ばかりで申告していた場合は、税務署に疑われてしまう原因になるので注意しましょう。

まとめ:領収書の価値を知って正しく保管しよう

領収書は経費を証明する重要な書類であり、お金と同じ価値をもちます。1万円の領収書の場合、税率5%のときは500円、税率10%のときは1,000円の価値があります。

節税効果を高めるためにも、領収書は大切に保管しておきましょう。

確定申告をする方法は、こちらの記事で紹介しています。

これからも「日本人がお金に強くなることが日本を強くする」と信じて、ブログやYouTube・Voicy、学校の授業をがんばります。

それでは今日も素敵な一日を。

最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ!

誰でもお金について学べるギャグ漫画を作りました

貯金、年金、保険、節税、投資、2,000万円問題…etc.を1冊の漫画で解決!

こどもから大人まで、幅広い層に愛されているお金の本です。お金について学んでほしい”家族や友人へのプレゼント”にも最適!

まずはザックリと、ギャグ漫画でお金の基礎を学ぶのがおすすめです!