バイト休みたいけど、有休がないから休めないんだよね
え、バイトでも有休は使えるよ?
そうなの!有休が使えるのは正社員だけじゃないの?
それは勘違い。バイトだって有休を使う権利があるよ
5円くんのように有給休暇のことを深く知らない方が多いのではないでしょうか。
有給休暇は、バイトや正社員などの雇用形態に関係なく、労働者の権利として与えられます。つまり、付与条件を満たせば、誰でも有給休暇を使えるのです。
「有給休暇がない!」といわれたときは、この記事の付与条件を確認して、自身に有休を使う権利があるのかを確認してみましょう。
- 有給休暇とは何か
- 有給休暇が付与される条件と日数
- 有給休暇の繰り越し期間
- 有給休暇取得時の賃金
有給休暇とは?
有給休暇とは、給与が支給される休暇のことです。
「労働者の権利」として法律で決まっており、与えられた日数分は給与をもらって仕事を休むことができます。
本来は働かないと原則給与はもらえません。これをノーワークノーペイといいます。
有給休暇を取得できる人
有給休暇を取得できる人は「労働者」であることが条件です。
正社員だけではなく、パート・アルバイト、派遣社員も有給休暇を取得することができます。ただし、フリーランスなどの「自営業者」は労働者にあたらないため、有給休暇を取得できません。
有給休暇を取得できる日
有給休暇を取得できる日は「労働日」に限ります。
労働日とは「会社で労働日と決めている日」のことで、平日とは限りません。たとえば、毎週土曜日が出勤日の会社ならば、土曜日が労働日になります。
ただし、休日出勤は「休日に出勤する日」になるため、有給休暇は使えません。あくまでも、会社が労働日としてあらかじめ決めている日に使えるということです。
ちなみに有給休暇の取得に「許可」は必要ありません。会社への有休申請はあくまで「通知」です。
有給休暇が付与される条件
ここからは有給休暇が付与される条件を解説します。
- 入社から継続して6ヶ月勤務している
- 全労働日の8割以上勤務している
入社から継続して6ヶ月勤務している
法律では「入社してから6ヶ月目で有給休暇が付与される」と決められています。
ただし、会社によっては入社日に付与される会社もあるので、就業規則を確認しておきましょう。
全労働日の8割以上勤務している
全労働日とは「会社が決めているすべての労働日」です。
有給休暇の付与日までに「全労働日の8割以上を勤務していること」が条件になります。
育休や忌引きで休んだら有休が付与されないってこと?
育休や忌引きなどは「出勤したもの」としてカウントしてくれるよ。簡単に言うと「欠勤が2割以上なければOK」ってこと!
有給休暇が付与される日数
有給休暇は「正社員・フルタイム」と「フルタイム以外」で付与される日数が異なります。
「正社員・フルタイム」の付与日数は以下の通りです。
入社6ヶ月目で10日が付与され、6年6ヶ月目以降は20日が付与されます。
「フルタイム以外」の付与日数は、週の所定労働に数によって異なります。詳細日数は以下の通りです。
週4日以下でも週所定労働時間が30時間以上の人は、正社員・フルタイムの付与日数になるよ!ちなみに表の日数分の有給休暇を付与するのは会社の義務だよ!
有給休暇の繰り越し
有給休暇は、図のように1年間の繰り越しが可能です。
付与日数は一番多くて20日だから、最高で40日分の有休が手に入るのか!
そういうこと!会社によっては20日よりも多く有休を付与してくれるところもあるよ
有給休暇を取得した日の賃金
有給休暇を取得した日の賃金は給与形態によって異なります。
正社員など月給で働いている方は有給休暇を取得しても給与が増えることはありません。なぜなら、月給は欠勤した分を給与から引かれるからです。
月給の有給休暇は、欠勤にならない休みになると覚えておきましょう。
一方、パート・アルバイトなど、時給で働いている方は一般的に雇用契約に書かれた時給と所定労働時間を基に計算されます。1日分の有給休暇を使った場合は、以下のように計算されます。
時給:1,000円
所定労働時間:8時間
有給休暇の賃金:8,000円
なお、会社によっては「平均賃金」や「健康保険の標準報酬日額」で計算する場合があります。気になる方は、会社の就業規則を確認しましょう。
有給休暇でよくある質問
最後に有給休暇でよくある質問を紹介します。
- 年5日の取得義務とは?
- 有給休暇は買取してもらえる?
- 有休消化中に他の仕事をしてもいい?
年5日の取得義務とは?
2019年4月の法改正で「会社は年10日付与された従業員に年5日の有給休暇を取得させなければならない」という義務が課されました。
さらに年5日取得していない従業員がいた場合は、1人につき30万円以下の罰金が会社に科されます。
会社のために有給休暇を使ってあげようね!
有給休暇は買取してもらえる?
有給休暇の買取は原則禁止です。ただし、以下の要件に該当した有給休暇は買取が認められています。
- 法律で定められた日数以上の有給休暇
- 消滅時効を過ぎた有給休暇
- 退職したときに残った有給休暇
これらの買取は認められていますが、会社に買い取る義務はありません。
会社によって対応が異なるので、就業規則もしくは会社の担当者に確認しましょう。
有休消化中に他の仕事をしてもいい?
退職前に残っている有休を使い切ることを「有休消化」といいます。
人によっては1ヶ月以上休暇が取れるため、退職前に他の会社や次の転職先で働く場合もあるでしょう。
その場合「会社で副業を認めているか」を必ず確認してください。
副業を禁止しているのにも関わらず他の会社で働き始めてしまうと、減給などの懲戒処分になる可能性があります。また、仮に副業が認められている会社でも他の会社で雇用されて働く場合は双方の会社に相談が必要です。
こっそり他の会社で働くのはやめようね。副業が認められている場合は、有給消化中にフリーランスとして働いても問題ありません。
まとめ:有給休暇はパート・アルバイトでも付与される
有給休暇は正社員だけではなく、パート・アルバイトにも付与されます。
現在の有休残日数を知りたい場合は給与明細書か、勤怠システムでご確認ください。
有給休暇を使ってリフレッシュしましょう。
- 有給休暇はパート・アルバイトでも付与される
- フルタイムとフルタイム以外で付与日数が違う
- 有給休暇は1年間繰り越しができる
これからも「日本人がお金に強くなることが日本を強くする」と信じて、ブログやYouTube・Voicy、学校の授業をがんばります。
それでは今日も素敵な一日を。
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