どこまでが経費かわからないなぁ…
経費は正しく理解しないと損するよ。間違わないように判断ポイントを紹介するね!
やったー!よろしくお願いします!
集めた領収書やレシートを見ながら「これは経費になるのかな?」といった疑問を感じていませんか?
税金の負担を減らすために欠かせない経費ですが、間違った費用を計上すると税務調査で指摘を受ける可能性があります。ただ、税務調査を怖がって経費にできなければ、納税額がどんどん大きくなっていきます。
そのような状況を避けるためにも、経費についての基礎知識と、どのようなケースが経費になるのかの判断ポイントを確認しておきましょう。
- 知らないと損する経費の考え方
- 判断が難しい経費のパターン
- 領収書を無くしたときの対処法
経費の考え方をしっかり学ぼうね!
↓動画で視聴したい方はこちら↓
経費とは?
経費とは、売上を得るために必要な費用のことです。仕事に必要な道具の購入代や、移動のための交通費などが経費に該当します。
また、経費には課税所得を減らして納税額を減らす効果があります。図のように売上から経費を差し引いた金額が課税所得となるのです。
経費の判断ポイント
経費になるかは、仕事に必要な費用であるかで判断します。
経費にできるかの判断は、仕事内容やお金の使い方によって変わるため明確な基準がありません。
ただ、経費にならない費用を計上してしまうと、税務調査で指摘されてペナルティを受ける可能性があるので、仕事に関係のない費用と混在しないように注意しましょう。
「これは何のための経費ですか?」と質問されたときに「仕事に必要な費用です!」と自信を持って答えられるようにしようね!
経費に必要な書類
経費であることを証明するには、以下の書類が必要です。
- 領収書
- レシート
- 支払請求書
- クレジットカード利用明細
2023年10月1日に導入されたインボイス制度によって、3万円未満の取引であっても経費を証明する書類の保存が必要となりました。
そのため、仕入税額控除として経費計上するためには、以下の項目が記載された適格請求書または適格簡易請求書を保存しなければなりません。経費を証明する書類を受け取ったときに適格請求書の要件を満たしているかを確認しましょう。
ただし、公共交通機関の運賃や自動販売機での3万円未満の取引に関しては領収書の交付が難しいため、帳簿を保存するだけで仕入税額控除が適用を受けられる例外措置があります。
仕入税額控除を適用できなければ消費税の負担額が増える可能性があるので、経費を証明する書類は大切に保管しよう!
経費を配分する減価償却費
減価償却費とは建物や車、設備といった高額な物を購入したときの費用を一括で経費計上せずに、法律で決められた年数で分割することをいいます。10万円以上かつ1年以上使える物が対象です。
たとえば耐用年数が4年のパソコンを20万円で購入した場合は、図のように4年間かけて5万円ずつ減価償却していきます。
減価償却費として経費計上するには、固定資産台帳への記録と確定申告が必要です。決算書への記載例は以下の通りです。
耐用年数とか償却とか、難しそうだなぁ…
会計ソフトを使えば、質問に答えるだけで簡単に入力できるよ!
判断に迷いやすい経費8選
経費は仕事内容や使い方によって、計上できるかできないかが異なるため、判断が難しいケースがあります。ここでは判断に迷う8つの経費を詳しく解説します。
- プライベート系
- 車両代・駐車場代
- ご祝儀・香典
- 美容・衣装・スーツ
- 整形・カツラ・植毛
- 視力矯正系
- 税金
1.プライベート系
仕事に関係がないプライベートの支出は経費になりませんが、プライベートと仕事にまたがる費用のうち、仕事で利用した費用は経費にできる場合があります。
たとえば、個人事業主やフリーランスで住んでいる家を仕事場としている場合は、家賃や水道光熱費の一部を経費として計上できます。
プライベートと仕事にまたがる費用から仕事で利用した分を経費にする際は「家事按分」という考え方を用います。家事按分とは、以下のように仕事で使う面積や時間の割合を計算し、根拠を持って経費を証明する方法のことです。
家事按分の詳しい考え方は、この記事を参考にしてね!
2.車両代・駐車禁止
車の購入費やガソリン代も仕事で使用した割合を明確に証明できれば、一部を経費として計上できます。
ただし、交通系電子マネーのチャージ代や、仕事中に発生した駐車違反などの罰則金は経費にならないので注意しましょう。
3.ご祝儀・香典
一般的には経費になりづらいのがご祝儀や香典です。
ただし、仕事上の付き合いだと完全に証明できれば経費として認められます。
少しさみしいけど、仕事のためだったらOKなんだね!
4.美容・衣装・スーツ
美容や衣装、スーツ代は、仕事で利用した割合を家事按分の考え方で算出できれば、一部を経費にできます。
なお、テレビやYouTubeの出演を仕事としている場合など、仕事のためだけの美容代や衣装代であることを証明できれば全額経費として認められます。
5.整形・かつら・植毛
整形やかつら、植毛などが経費になるかを判断する際に重要となるのは、「取り外し可能であるか」です。
たとえば、整形や植毛は体の一部として取り外せないため、経費として認められません。一方で、かつらは取り外し可能なため、仕事だけに使うものであれば衣装として経費にできます。
6.視力矯正系
眼の中に小さなレンズを埋め込むICLや、角膜にレーザーを照射するレーシック手術にかかった費用は経費になりません。身体の一部に手術を施すため、仕事とプライベートを分けて使用することができないからです。
ただし、視力矯正の治療費は医療費控除の対象となります。医療費控除とは、その年の1月1日〜12月31日に支払った医療費が年間10万円を超えた場合に受けられる所得控除で、税金を安くする効果があります。
医療費控除については、この記事で詳しく解説しているよ!
7.税金
税金も経費として認められるものと認められないものがあります。所得税や住民税は経費に認められませんが、以下の税金は経費計上が可能です。
- 事業税
- 自動車税
- 固定資産税
- 印紙税
- 登録免許税
ほかの税金も仕事に関係していれば、経費になる可能性があるよ!
領収書を無くしたときの対処法
領収書やレシートなどを無くした場合は、出金伝票に必要事項を記録することで証明書類の代わりになります。
じゃあなんでも経費にしちゃおう!
それはダメだよ!支払先が発行した書類が少ない場合は、税務署の人に怪しまれちゃうよ…
まとめ:経費は仕事で使用した費用か説明できればOK
経費にするべきかするべきではないか判断に悩むときがあると思います。
そんなときは「仕事に必要な費用であることを説明できるか」という視点で考えてみてください。
税務署の人に質問されたときにしっかりと説明できるよう、支払い内容がわかる書類は大切に保管しておきましょう。
- 経費は節税に欠かせないもの
- 経費の判断は仕事に関係しているか
- 経費書類は事実を証明する大切な証拠
これからも「日本人がお金に強くなることが日本を強くする」と信じて、ブログやYouTube・Voicy、学校の授業をがんばります。
それでは今日も素敵な一日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ!
誰でもお金について学べるギャグ漫画を作りました
貯金、年金、保険、節税、投資、2,000万円問題…etc.を1冊の漫画で解決!
こどもから大人まで、幅広い層に愛されているお金の本です。お金について学んでほしい”家族や友人へのプレゼント”にも最適!
まずはザックリと、ギャグ漫画でお金の基礎を学ぶのがおすすめです!